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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
病院ではお静かに
「うそっ、38.5℃」

数日前から気だるい気はしてた。
昨日はごはんもそこそこに早めに寝たのに。
のどが痛い、それに節々も。
これは確実に風邪の症状。

「とりあえず会社に電話しなきゃ・・・」

重い頭をフル回転させて今日の予定を思い出す。
特に・・・重要なお客様の応対もないし資料つくりも大丈夫。
休んでも迷惑はかからないと胸を撫で下ろしてから会社に電話をした。

「おはようございます、松岡です」

電話に出たのは西田さん。
部長の役職なのに・・・
いつも早い出勤で秘書課を統括してる。

「おはようございます。どうしました?」
「体調不良で熱が下らなくて、今日1日お休みをさせて頂きたいんです」
「わかりました。急ぎの案件や代理が必要なものはありますか?」
「いえ、大丈夫です」
「そうですか。では、お大事に」
「申し訳ありません、宜しくお願いします」

最近はラインで休みを伝えればOKな会社もあるようだけど。
さすがに道明寺HDではそんなことはない。
ちゃんと上司に伝えることが徹底されてる。
急な休みの場合でも周りが対応できるように。
特に秘書課では暗黙のルール。
電話を切って、ベッドに逆戻りした。
緊張感が抜けたのか、起きた時よりも頭が重かった。

「総二郎にラインしておこう」

”おはよう。今日、体調不良でお休みしました。電話ごめん”
普段なら朝、出社する時に電話をするのが日常なんだけど。
今日はごめんなさい。
早々に文字を打って、目を閉じた。








頬がひんやりして気持ちいい。
冷たい感覚がしてゆっくりと目を開けた。
するとベッドの端に腰掛けた総二郎と目が合う。

「大丈夫か?!」

一昨日から京都に行ってて、たしか今日こっちに戻ってくる予定だったはず。
スケジュールがびっしりだってげんなりしてたのを思い出した。
総二郎の姿を見て、起き上がろうとしたけど遮られる。

「ムリに起きるな。それより熱あるんだって?」
「うん」
「電話したけど出ねーし、西田から連絡貰ってビビッたわ」
「あれ?ライン・・・」
「文字だけ打って、送ってなかったんじゃねーの(苦笑)」

スマホを見ると・・・本当だ。
文字だけ打った状態になってた。
それに総二郎からの電話も不在着信になってた。
電話が鳴ったらわかるんだけどそれすらも気付かないくらいぐっすりと寝入ってたみたい。

「ごめんなさい」
「気にすんなって。それより医者呼ぶか?」
「ううん平気、ちょっと寝たら今朝よりマシになったから」
「それが一番安心出来ない。やっぱ医者呼ぶ」
「西門の人間じゃないのにそんなのダメだよ」
「優紀が気にすることじゃねーよ」
「気にするってば。それなら今から病院行くから・・・ね?」
「わかった、但し俺も付き添うからな」

ゆっくりとベッドから起き上がる。
そして着替えるからと総二郎には出て行ってもらって病院に行く準備をした。
コートを着て、首にはマフラー。

「総二郎の手、冷たくて気持ちいい」
「まだ、熱ありそうだな」

総二郎に連れてこられたのは英徳大学の付属病院。
近くの診療所で良かったのにとは言えずに。
時間をみるとまだ午前の診療時間中。
内科の受付をして名前を呼ばれるまでふたりで待った。

「今日の仕事は?」
「夜の会食だけ。それまではフリー」
「お邸でゆっくり出来たのに、ごめんね」
「いや、おかげで優紀の付き添いが出来たから良かった」

やっぱり大学病院だけあって、患者もいっぱい。
そして必ず総二郎に目がいく。
わかってることなんだけど・・・ね。
いつものことだからと自分に言い聞かせるけど、今日は心が狭いみたい。
総二郎に寄りかかりながら、名前を呼ばれるのを待った。
30分くらい経ってようやく、名前を呼ばれて診察室に入る。
私ひとりでいいって言ってるのに、なんだかんだと言いつつ総二郎も付いてきた。
ブルーのスクラブ(手術着)を着た若いドクターが電子カルテからこちらを見る。

「今日はどうしました・・・って総二郎?」
「兄貴!?ってか、なんで内科にいんだよ。外科のハズだろ」
「内科がパンク寸前だからっていうんで助っ人」
「ふぅん・・・それよりこいつ、診てやって」
「ああ・・・えっと、松岡優紀さん。今日はどうされました?」
「熱とのどが痛くて」

症状を言うと口をあけて喉を診られた。
それから首筋のリンパ線が腫れてるか確認。

「ちょっと診ておこうか」

聴診器で胸を診察された。
セーターを巻くしあげなくてもいいよって言われて、
ちょっとだけ聴診器が入れやすいように服を上げた。
総二郎のお兄さんだからってのもあって熱が上がった気がする。
お医者さまなんだけど、恥ずかしい。

「総二郎、そんな睨まなくても取って食いやしないよ」
「兄貴!!!」
「肺の音もキレイだし、風邪かな」
「はい・・・」
「薬出しておくけど、アレルギーとかはある?」
「いいえ、ないです」
「あと妊娠は?妊娠してたら出す薬が変わってくるし」
「にっ///」
「調べようか?総二郎は心当たりありそうだけど?」
「兄貴!!!」
「どうする?松岡さん」
「いいえ、大丈夫です・・・」
「なら3日分薬を出しておくよ。飲んで症状が改善されない時はまた受診して」
「わかりました」
「お大事に」

ありがとうございましたって言って診察室を出ようと立ち上がる。
隣には総二郎。
着ていたコートとかばんを持ってくれてる。
過保護なんだから・・・
するとお兄さんが声を掛けた。

「総二郎」
「何」
「うつるようなことはするなよ?」
「兄貴!!!」
「お大事に(笑)」

言われてることを理解して顔が火照る。
病院に来たのに・・・
余計熱が上がったと思うのは私だけ?
だけど、慌てる総二郎を見れたのは役得かな。
きっと、年配の看護師さんでも隣にいたら・・・
「静かにしてください。ここは病院ですよ」って叱られてるかも。


今日は何がなんでもお兄さんの言いつけを守らなきゃね。
来た時と同じように、総二郎と手を繋いで診察室を後にした。










=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
久々の総優でした。
風邪ネタにはお兄さん出さなきゃって(苦笑)
からかわれる総二郎、上手く表現できてるといいのですけど。
祥兄、また出したいな。
時期的には優紀ちゃん社会人1年目です。
miru
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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