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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
Strawberry Field
「男に二言はねーぞ(笑)」










木曜日のPM4:50
定時まであと10分。
今日は、久々に司とのデート。
といっても、過去何度となくキャンセルになってるやつのリベンジだったりする。
毎度のこと過ぎて、怒る気力さえも最近では起こらない。
それって・・・ヤバイよね、彼女として。
普通ならばドタキャンされたら怒って当たり前なんだろうけど、相手が悪すぎる。
だって相手は道明寺HDの副社長・道明寺司だから。

「お願い!!!内線よ、鳴らないで」

机に置かれた電話を見ながら小声で呟いてみる。
会社帰りのデートを計画した当初のドタキャンはすごかった。
待ち合わせ時間をオーバーしてからの連絡とか?
まったく忘れられてたりとか?
急遽NYに行くことになったとか?
さすがにムカついて、連絡ぐらいしろっ!て言ったら一応?言った後の1回目は律儀に本人から連絡をくれた。
ええ・・・1回だけ。
あとはずっと西田さんからだ。
ここ最近は敵も考えてなのか、定時前に内線を掛けてくる。
急な予定変更はありえるからわかってはいるんだけど・・・
ムカつくものはムカつく。
今日は大丈夫そうかなと安心しきってたらやっぱり・・・
内線が鳴った。

「はい、牧野です」
「西田です」
「お疲れ様です」
「お疲れ様です。副社長ですが急遽、緊急の会議が入りまして・・・」
「・・・わかりました」
「申し訳ございません」

会社の内線だから詳しいことは聞かずに電話を切った。
これで何度目よって思いながら右手に嵌めた指輪を見てため息を付いた。
贈った本人と同じくらいの存在感を示してるソレ。
自分の代わりと言ってたけど、正直今はそんな風に思えなかった。
そして。
手元に溜まってる持分の仕事はあるけど、残業する気分にもならなかった。
今日は頭を冷やすためにも帰ろう。

ぶらぶらとウィンドウショッピングをしてみたけど気分が乗らず、欲しいものも見つからない。
結局、何も買わずに家路に着いた。
せっかくのデートだからとおしゃれをしてみたけど水の泡。
普段よりちょっとだけ時間を掛けたメイクも水の泡。
ほんのりと香るくらいに付けた香水も水の泡。
全部、今日のために頑張ったのにね。
この気分をリセットしたくて・・・
類からお土産にもらったローズの入浴剤で気持ちを落ち着かせた。
暖かいお湯とローズの癒しがあたしを包んでくれた。

バスタイムを終えてリビングに戻ると司の姿が見えた。
ちょうど帰ったばかりみたい。
スーツの上着を脱いで、ネクタイを緩めてた。

「風呂入ってたのか」
「あっ、うん」
「今日はすまねぇ・・・」
「・・・・・・」

別に気にしてないって。
仕事だったんでしょって。
ドタキャンなんていつものことじゃんって言えばいいのに。
あたしの口が開かない。

「ホント、悪ぃ・・・」
「アンタが謝るなんて、激レア」
「マジ、悪ぃって思ってんだよ。予定通りデートできた試しねーだろ」
「仕方ないじゃん。アンタ、忙しいんだし」
「おまえさ・・・怒ってねーの?」
「怒ってほしいの?」

ホント今更。
怒りを通り越したんだっつーの。
だって仕方ないじゃない。
怒り方忘れちゃったんだもん。
もう毎回すぎて、またか・・・って諦めてるんだもん。

「俺に言いたいことあんじゃねーの?」
「別にない」
「ウソつくんじゃねーよ」
「ホントにないってば」

腕を掴まれて、司の元に引き寄せられた。
そして、唇が合わさってきた。
乱暴なキスだった。
いつもの優しいキスじゃない。

「ん・・・・っ、ちょ・・・」

息する隙を与えないくらい。
舌をも絡められ貪りあわされた。
普段ならば司の背中に手を回すけれど、今日はそんな気分でもない。
されるがままだ。
ようやく唇が離れて、ゆっくりと目を開けた。

「何すんのよ!!!」
「何って・・・キスに決まってんだろ」
「もう何なのよ・・・一体」
「おまえさ、言ってることとやってることが違ぇーだろ」
「別に違うことなんか・・・」
「なくねーよな?普通はこんだけドタキャンしたら怒るだろーが」
「だって仕方ないじゃん」
「じゃ何か・・・テメーはいつから都合のいい女になったんだよ?」
「何よ、それ
「そうだろうーが。怒ってても文句言わず諦める。テメーはそんな女じゃねーだろ」
「だって・・・」

だって。
口に出したら、止まらなくなりそうなんだもん。
疲れて帰ってきてるのに、貴重な時間をケンカに割きたくないんだもん。
司に言われたことが当たってるだけに顔を直視できない。

「言えよ、言いたいこと」
「・・・・・・・・・」
「おまえの愚痴くれー受け止める器は持ってるぞ、俺は」

言えって言われても、はいそうですかって言えない。
忙しいのは百も承知だから。
下を向きながら首を振った。

「怒るぞ
「・・・・・・・なんでアンタが怒るのよ?怒りたいのはこっちだっつーの」
「つくし?」
「なんで毎回、連絡はアンタじゃなく西田さんなの?あたしの彼氏はアンタだよね?」
「ああ」
「分刻みのスケジュールだから時間ない?」
「それは・・・」
「それは何?連絡してくる時間もギリギリ。今回こそはと思ってもやっぱり突き落とされる」
「今日に限ってはギリギリまでどう転ぶかわかんなかったんだよ」
「それに、おしゃれしても結局見てももらえないのは正直キツイ」
「悪ぃ」
「あたしだけが浮かれててバカみたいじゃん」
「ごめん」
「それに・・・やっぱ、止めとく」
「この際だ、溜めずに言え」
「デートをドタキャンしてるのに、令嬢をエスコートとかありえないっつーの!!!」
「おまっ、それ・・・確実に妬いてるだろ(苦笑)」
「違う!!!」

妬いてなんかない。
言えって言ったから言ったんじゃん。
先週、週刊誌にゴシップされて、読めばデートドタキャンした日だったとかアリエナイ。
ホント最低。
仕事だからって割り切ってるのはわかってる。
だけどあたしも女の子なの。
見たら泣きたくも、落ち込みたくもなるっつーの。

「もう終わりか?」
「・・・・・・うん」
「なら、どうしたら許してくれんだ?」
「許すもなにも、別にいいって///」
「よくねーよ。詫びにおまえの頼み聞いてやる」
「・・・・俺様」
「今更だろーが(笑)」
「なら・・・ううん、やっぱいい」

罰ゲームみたいでいいかなとふと考えた。
けど、言うと絶対に引いちゃう。
遊んでる学生じゃないから・・・ムリに決まってる。
やっぱり立場ある身だし、男だし・・・。
ちらっと司を見たけど、早く言え雰囲気が醸し出てる。
マズイ・・・これ以上待たせるのはムリだ。
だから意を決して思ったことを口に出した。

「今度ドタキャンしたら、ここにリングしてみないかなぁ~って」

ペアリングの片割れ。
ジュエリー会社主催のパーティーに出たときに付けた特注のリング。
理由は単なる興味本位。
付けたところをモノクロの雑誌でしか見たことがなかったから。
マリッジでさえ付けないと言ってるアイツ。
あたしだけ束縛は無いんじゃない?
結局、結論はうやむやなまま司がもう一度謝って、言い合いも終息した。



次の日の金曜日。
言い合いになったことも遠い過去かのように、普段通りに朝は過ぎた。
出勤してから1時間。
社内が珍しくざわついてる。
楓さんが顔を出したのかなとか色々想像したけど実際はどれも違った。
ざわついてる意味がわからず仕事の処理をしていると、ようやくその理由がわかる。
西田さんを連れて営業フロアへ顔を出した司。
あたしを見つけて、ニヤリと笑う。
そう・・・してやったりな顔。

「これでいいか?牧野」
「へっ!?」

左手を強調するように、何ら重要でない書類1枚を持って現れた司。
これでいいかって・・・
周りには書類はこれでいいか?っていう意味であって。
あたしにはリングを嵌めたけどこれでいいか?っていう意味。
結局アイツをハメたつもりだったけど、まんまとハマッたのはあたしだった。


「彼女の可愛いおねだりに逆らえる男がいたら会ってみてーもんだよな、そう思わねぇ?牧野」




普段なら決して笑みを浮かべることなんてない。
その彼が笑ってる。
しかと嵌められたリング。
そして彼の憎たらしいくらいの笑みで真っ赤になった自分の顔。

間近であんな微笑みをされたら誰でも真っ赤にもなるよと同情をされながらも・・・。
道明寺HDは道明寺司の指輪事件で話題は持ちきりだった。








=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
長くなってしまいました。
つくしちゃんもやっぱり女の子ですもんね的な
お話が書きたくて書きました。
司はつくしに対しては絶対的な束縛をする。
というか。
F4全員は心を許した相手には束縛感半端ないと思います。
人って怒りがMAXに到達したら穏やかになるっていいますよね。
つくしちゃんは今回がそれでした。
miru
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=



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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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