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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
手のひらのぬくもり_2
「おまえのせいで遅刻だな・・・」
「アンタのせいだから。そこ、間違えないで」
「おまえだろ!?」
「何でよ
「朝から俺をソノ気にさせるからだろ!?それにスーツ選んでないおまえのせい」
「なっ・・・

この大ボケ副社長め。
何がその気にさせる!?
何がスーツ選んでないおまえのせいよ
スーツぐらい自分で選べるでしょーが。
あたしよりセンスあるんだから。
それに、副社長なんて重役出勤なんだから遅刻もへったくれもないっちゅーの。
あたしの方が寧ろ遅刻よ。
朝ごはんは食べ損ねるし。
大急ぎでリネン類の洗濯はしなきゃなんないし。
化粧だって。
まぁ、化粧はここ1週間よりは今日の方がファンデーションノリがいいけど。
とにかく朝はあのバカに付き合う時間はこれっぽちもないんだから。
そして寝室から出てきたバカ夫のひと言にそこそこ力尽きた。

「俺のコーヒーは?」
「自分で淹れて。アンタが買った高級マシンはボタンひとつ押すだけでしょ?」
「かわいくねーな」
「かわいくなくて結構。あたし、もう出るから」

腕時計に目をやり。
そしていってきますとひと言言ってリビングを出た。
チラッと見ただけだったけど。
ちゃんとスーツ姿だった。
じっと見でもしたら、もっと時間がなくなるのはわかってる。

「久々なんだもん、スーツ姿見たの」

スーツ着て颯爽と歩いてる姿が好きだなって思う。
今の彼の戦闘服。
社にいる同僚の女性たちと同じ。
見惚れてるんだと思う。
そんなこと口が裂けても言わないけど。
とりあえず仕事・仕事と道明寺HDに向かった。

席に着いて、上司には昨日の急な休みを詫びた。
上司や同僚には休んだことを責められることはなく、逆に心配された。
仕事の資料は誰が見てもわかるように整理してたから問題はなかったみたい。
まぁメールの量は相変わらず膨大だったけど、急ぎの用件はなかったからひと安心した。
一番申し訳なかったなと思ったのが今年入った新入社員の高木くん対応。
大学入学後、途中1年留学して今年入社したから1年後輩だけどあたしとは同い年になる。
OJTやら研修やらで大変な中での営業本部の研修。
皆、通ってきたことだから大丈夫だよって励ましてる。
定時時間までとりあえずあたしは膨大な量の日常のルーティーンをこなした。

そして残業時間。
給湯室でコーヒーを淹れてるあたしに高木くんが声を掛けてきた。

「残業ですか?牧野さん」
「高木くん、お疲れさま。うん、そう。昨日休んじゃったから」
「昼間、俺に時間割いてるから・・・」
「それは違うよ」
「本当ですか?」
「本当本当。慣れてきたら高木くんにも仕事回すから頑張ってね」
「それは怖いですね」
「あはは、それはそうかも(笑)」

「牧野、俺にもコーヒー」

「はいって・・・えぇ!?」
「ふっ副社長!?」

振り向くと、給湯室の入口付近にもたれ掛かったものすごく穏やか・にこやかに立った司がいた。
あたしよりもびっくりしてたのが高木くん。
彼は驚きすぎて直立不動。
さすがに不憫に思って助け舟を出した。
どうせこのバカのターゲットはあたしなんだから。

「高木くん、今日はもういいよ。明日もまた頑張ってね」
「はっはい。じゃお先に失礼します」
「お疲れさま」
「ふっ、副社長もお疲れさまです」
「おう」

一礼してその場を後にした高木くん。
もう。
あたしを見ながらじゃなくて、高木くんの目を見て言ってあげなさいよ。
彼が出て行ったと同時にパタンと給湯室のドアが閉じられた。
ご丁寧にカギまで・・・。

「何してんだよ、ふたりで」
「何って?あたしは残業時間に飲むコーヒー淹れてたの」
「ふぅん・・・」
「見たでしょ。彼、かばん持ってたの。帰り際に声掛けただけよ」
「今日はそういうことにしておいてやるよ」
「今日はって・・・まぁいいや。それより何でこんなとこにいるの?」
「忘れもん届けに」
「忘れ物?」

不意にキスされた。
しかも・・・ご丁寧に舌まで割り込んで。
あたしはびっくりして、それでもいつもの慣れ親しんだものだからのか。
バカのスーツの上着をぎゅって握って這入ってくる舌を自分のと絡めた。

「はぁはぁ・・・」
「感じた?」
「////何すんのよ
「朝、忘れてっただろコレ。だから今、届けに来たんだわ」
「要るなんてひと言も言ってない///」
「人が心配して届けに来てやったってのに、恩を仇で返すのか?(笑)」
「・・・・・・・////」

アンタのせいよ、アンタの。
でかかった言葉を飲み込む。
きっとこのバカに言ったって通じないんだから。
そりゃ、アンタは昨日から気分いいかもしれないけど、あたしは疲れてるのよ。
合計で何回シた?
初めの数回は数えてたけど・・・あとはなし崩しだったじゃん。
寝室にバスルーム。
途中からゴム切れたとか言ってナシでもシたよね?

「おまえの声、相変わらずダダ洩れ(苦笑)」
「えっ!?」
「そりゃ好きな女抱いてたら気持ちいいに決まってんだろ?おまえバカか?」
「バカにバカって言われたくない」
「今はそういうことにしといてやる。ソレ持ってちょっと来い」

指さしたのはあたしのマグカップ。
まぁさすがに給湯室に長時間居れないから。
司に付いて給湯室を出る。
そして彼はあたしのデスクに行き、あたしが座るはずのイスに腰を下ろす。
あたしはマグカップを机に置いて、横に立ったまま。
残業時間ってのもあってフロアにいる社員は興味津々。
司は一連の流れのように置いたあたしのマグカップを手に持ち、口を付けた。

「これ、美味いな。キリマンジャロだろ」
「はい、多分・・・えっともらい物なので詳しくは」
「ふぅん。類か」
「はい・・・いえ、違っ///」
「わかってるっつーの。それよりこの大口案件、出来るか?」

コーヒーに口をつけながら司が問いかける。
副社長相手に出来ますとも出来ませんとも軽々しくは言えない。
だってそれは上が決めることだから。
1枚の資料をチラッと見る。
英語で書かれた文章を頭の中で日本語に置き換えた。

「複数言語に対応出来るヤツをチームに組み入れたい」
「それであたしですか?ですが・・・」
「するのかしないのかどっちだ?」

仕事になると司はいつもの司じゃない。さすが鉄の女の息子。
彼の中でグレーゾーンは存在しない。
いつも白か黒か。○か×か。的を得てるから指示も的確。
だからこの人の采配に尊敬の眼差しが向けられる。

「します」
「OK。なら詳細は明日だ」
「わかりました」

わかりきってた答えを聞いて、司は席を立つ。
そしてもう一度マグカップに口を付けた。

「美味かった。ごちそうさん」
「・・・はい」
「明日から忙しくなるから、今日は適当に帰れよ。いくら化粧ノリが良くてもな(笑)」
「・・・・・///」
「ああそうだ、牧野。もうひとつ言い忘れてたわ」
「なんですか?」
「いくら朝忙しくてもダンナにはネクタイ結んでやるくれーの余裕がなきゃダメだぜ」
「はぁ!?」

手をひらひらさせて営業本部のフロアを後にした副社長、もとい司。
さすがに彼のひと言で顔を真っ赤にしたのは言うまでもない。
そして周りは副社長がここに来たこと。
ましてやあたしのマグでコーヒーを飲んだことで話題は持ちきりだった。



「あっ、あたしのコーヒー・・・絶対に請求してやる!!!」










=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
長くなってしまいました。
詰め込みすぎ!?(笑)
新入社員は必要ですよね。今後の展開のためにもってことで登場させちゃいました。
今回は同い年ver.です。
白石くんは大学一浪しての入社設定だからつくしとは同期でも年上。
司。。。朝からつくしの淹れたコーヒーが飲めなかったのが不服だったんですかね(苦笑)
明日もきっとつくしはファンデーションノリはいいかと(笑)
miru
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=


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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
待ってました
もっと長くてもいいです
次回が楽しみです
2016/04/17(日) 20:03:05 | URL | つかつくPちゃん [編集]
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2016/04/18(月) 07:17:48 | | [編集]
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