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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
西門さん家の父の日
6月の第3日曜日。
母の日ほど大々的ではない父の日。
優紀と付き合ってからはなんだかんだとイベントごとを体験してる気がする。
それは結婚してからもずっと。
しかもお袋までもがいっしょに楽しんでるとなると厄介なことこの上ない。
昔のてんでバラバラだった西門が今や陰も形もなくなってる。
いいんだか悪いんだか・・・。
紙一重だな。

「起きるか・・・」

隣にいるはずの愛おしい存在がいないことに少々苦笑じみたが時間が時間なだけに諦めた。
床に散らばっている本来着る予定だったルームウエアを着て寝室のドアを開けた。
西門の邸奥にあるプライベート居住地。
その中でも皆が集まるリビングに近づくにつれて笑い声が聞こえてくる。

「おはよう」
「おはよ、おとうさん」

扉を開けた早々、禅が俺めがけて走ってきた。
そして足元に纏わりつく。
俺の幼い頃に瓜二つのコイツは西門の内外でも可愛がられてる。
頭を撫でると嬉しそうに破格の笑顔を俺に向けた。

「朝から元気だな」
「うん」

優紀には怒られるけれど、禅を片腕に抱いた。
朝食が用意されているダイニングまで足を進める。

「おはよう優紀」
「おはよう。あっ、また・・・。降りなさい禅」
「イヤ」
「もう!大事な手なんだから何かあったら大変でしょう?」
「いいって。禅抱くくらいじゃどうもしない」
「それならいいんだけど」
「それよりも俺はこっち」

俺は優紀の頬に朝の挨拶。
禅を一旦下ろしてからもう一度本来するべく唇へと朝の挨拶をした。
日常化してる行いに優紀も頬を染めるだけで受け入れてる。
そう仕向けたのは俺だけど。
回数を重ねても赤くなる優紀を見れるのは役得かな。

「おとうさん」
「何だ?」
「今日はぼくがお茶淹れてあげる!!」
「禅が?」
「うん♪」

そう言って禅はダイニングチェアに上り、テーブルに置いてある茶器一式に手を出した。
手際よく行われるソレに目を見張る。
そしていつもの座る場所に腰を下ろした。
優紀は禅の隣で笑みを浮かべながら禅を見てる。

「はい。どうぞ」
「ありがとう」

普通の煎茶。
それなのにひと口、口に含むとまろやかな味わい。

「どう、美味しい?」
「ああ美味いよ。筋がいいな、おまえ」
「やったぁ」
「良かったね禅。お父さんに褒めてもらえて」

屈託なく笑う禅。
自分の息子だからというわけじゃないけど、筋がいいのは確かだ。

「父の日のプレゼント♪」
「プレゼント?」
「うん。今日って父の日なんでしょ?先生が言ってたよ」
「ああ、そういえば・・・」
「だからね、おとうさんにお茶のプレゼント」
「そっか。サンキュー禅」
「えへへ」

煎茶なんて大人でも難しいのに。
俺がいない間に、所作もキレイでビックリした。
ちらっと優紀を見るとごめんなさいと訴えてた。

「優紀は知ってたのか?」
「うん。黙っててごめんなさい」
「いいよ、すげービックリしたけど。教えたのは優紀?」
「ううん、お義父さまとお義母さまよ」
「へ!?親父とお袋?」
「そう。おふたりともすごく楽しそうに教えていらして私もびっくり」
「へー・・・」
「だからね多分だけど、予定されてたお仕事は全部総二郎に廻されてたんじゃないかな」
「だろうな・・・どうりで忙しかったわけだ。ようやく今、合致した」
「それよりどう?禅のお茶は」
「美味いよ。マジで筋がいい。だから親父も嬉しかったんじゃねー?」
「そう、良かった」

自分のことのように言われて嬉しそうな優紀。
俺がまだ次期家元だから、どれだけ先のことなのかはわからないけど。
西門にまた新しい光りが差し込んだ気がした。
優紀と夫婦の会話をしていると禅が面白くないといった風情で会話に飛び込んでくる。

「おかあさん、おじいちゃんのとこ行っていい?」
「おじいちゃんのところ?」
「今日ね、おじいちゃんとおばあちゃんとお出かけするの」
「お母さん聞いてないわよ?」
「ダメ?」
「ダメじゃないけど・・・いいのかしら?」
「いいんじゃねーの。向こうがそう言ってんなら」
「いいでしょ、おかあさん」
「わがまま言っちゃダメよ禅」
「いっぱいわがまま言って何でも買ってもらっていいからな、禅(笑)」
「ちょっと総二郎!!」
「俺からの父の日プレゼントだよ。禅の貸出し(笑)」

言ってる間に禅はチェアから降りて部屋を出て行った。
部屋には俺と優紀のふたりっきり。
そういえばずっとデートなんてしてなかったなと思い出す。

「禅も出かけることだし、俺らも出かけようぜ」
「いいの?」
「デートしよう。久々だろ?」
「それはそうだけど・・・」
「決まり。たまには独身気分を味わってみるのもいいだろ?」


禅のことは親父たちに任せるとして。
俺は優紀とこれから楽しい1日を。
久々の休日なんだ。
俺らの年齢だったらまだ20代後半なんだし、独身って言っても通るだろ?


たまには俺の思うとおりに行動してもいいよな?優紀。













=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
お題とおりの西門さん家の父の日。
きっと総二郎なら立ち回り上手いから、自分の得になることは
決してNOとは言わないと思うところから考えました。
お家元は実の息子よりも孫を猫っ可愛がりしてそうな感じ。
今日もまた安泰な西門家でございます。
miru
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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2016/06/19(日) 10:51:52 | | [編集]
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2016/06/21(火) 22:02:53 | | [編集]
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