FC2ブログ
SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
ドクター_30
ずっと気になってることがある。
牧野と再開してから数日。
翼は、牧野のことをママと呼ぶのに、俺のことはパパと呼ばねぇ。
あんま気にしちゃいねぇが…いや、やっぱ気になる。
気になりながらも、スケジュールは変えられず。
パーティに出席するため、珍しく早めに帰宅した。

「翼?」

子ども部屋に入ったが、当の翼はいない。
翼を探しにプレイルームに入る。
すると翼がひとりで遊んでいた。

「ひとりで何やってんだ?」
「ん…お絵かき」

落書き帳っていうんか?
真っ白いスケッチブックにクレヨンで絵を書いていた。
お世辞にも何を書いてるかサッパリだ。
でも楽しそうに描いてる翼を見ると微笑ましいと思う。
俺がガキの頃とはえらい違いだ。

「ママは?」
「お仕事」
「そっか」
「うん」

親父も今日は俺とは違うパーティに出席してる。
俺は俺で気がすすまねぇやつに出なきゃなんねぇ。
どうせなら翼といっしょにいる方がまだ打ち解けられるのに。
そういや牧野はここ数日ずっと病院だ。
忙しくて帰れないって言ってたな。
昔なら怒り狂ってるけど、ドクターという職業柄しかたない。
それに尊重もしてる。
俺が踏み込む領域じゃねぇ。

「翼、パパも今からまた仕事なんだ」
「ふーん」
「ひとりで待てるか?」
「うん」

チラッと俺を見て、すぐさままた絵を描き始めた。
寂しいのを我慢してる…か。
我慢というより諦めてるんだろありゃ。
俺もそうだった。
だから子どもが出来たら絶てぇに俺みたいにはさせないと思ってた。
でもどうみても今の現状は同じだよな。

「なぁ翼。やっぱパパと一緒に出かけるぞ」
「………」
「そうと決まれば、着替えようぜ」
「お片づけしなくていいの?」
「ああ。今日は特別だ。ママにはナイショだぜ」
「うん」

俺は翼の手を引いて衣装部屋に向かう。
本当は抱きたい。
でも歩けるのなら、手を引いて歩くのもいいんじゃないかと思った。
翼の歩幅に合わせてゆっくり。
衣装部屋に入ると、俺がガキの頃に着ていた服も綺麗に整頓されて保管されてる。
昔着たことのあるパーティ用のスーツ。
それを出した。

「翼、これに着替えるぞ」
「これ着るの?」
「ああ。俺も…パパも着たことのある服だ」
「そうなんだ…」
「翼が着たらカッコいいぞ、きっと」

翼は服の入ったケースを持とうとしたけど、やはり体の割には大きくて持てず。
俺が代わりにそれを持った。
そしていつもの角部屋に戻った。

そこでまずは翼を着替えさせて、俺も着替える。
パーティ用だから上品な光沢が俺を引き立たせた。
もちろん翼も。
親の欲目なしに御曹司の品が出てる。
これも親父のおかげなのか牧野のおかげなのか…
俺は当分頭があがらねぇ。

「翼、キマってんな」
「ホント?」
「ああ。カッコいいぞ」

嬉しそうに笑う顔が牧野にそっくりだ。
俺に瓜二つのこいつ。
雰囲気も俺に似てるのに、何気無い表情はやっぱ牧野に似てる。
発見することで、俺と牧野の子供なんだと改め実感する。

「なぁ翼」
「なに?」
「俺が…いやいいわ。向こう行ったら美味しいデザート食えるぞ」
「ママも食べれる?」
「ママ仕事だろ?」
「そっか…」
「ママ、デザート好きなんか?」

知ってることはいえ、翼に聞いてみる。
翼は俺をじっと見てから口を開いた。

「うん、好き!いっしょにケーキ食べるもん」
「そうか。ならママには土産を持って帰ろうぜ」
「うん」
「その代わり、翼が持てよ?ケーキ」
「うん」

やっぱ、牧野のことが好きなんだな。
俺より。
会わなかった…知らなかったとはいえこいつの数年は俺にとっちゃすげぇ長い。
これを克服しなきゃな。
今の俺の試練だよな。
全ては俺が牧野を手放した責任。
すぐに受け入れてもらえるなんて虫が良すぎると親父には言われた。
親子2人の間に割って入る俺。
翼からすりゃ俺は邪魔な存在。
俺は…
珍しく優柔不断に陥っていた。










==========
おまたせしました。
相変わらず仕事でイライラしてますが。
そんな方もほっこりしていただければなと。
miru
==========
関連記事
スポンサーサイト



テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2018/12/07(金) 08:42:52 | | [編集]
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2018/12/07(金) 14:21:04 | | [編集]
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する