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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
懐の大きさに包まれる瞬間
「はぁ…」

今日、すごいミスをしたのに気付いた。
普通じゃ絶対に起こらない、起こさないミス。
元々すべきことじゃなかった対応を、担当営業がどうしてもといい上司もOKを出したからあたしは対応した。
でも起こってしまったミス。
ミスが発覚して、詳細を確認。
他部署から言われた数字がまたあたしがミスった数字とは違ってて。
だんだんイライラして…
その言ってきた部署の子に突っかかった。
シーンとした中であたしが怒ってて、更にシーンとする。
普段怒らないから余計に悪目立ち。

「嫌になっちゃう」

間違えてしまったあたしが悪い。
でも何なの?
あの責任の擦り合い。
そんなことを思いながら会社を後にして家路に着く。
マンションの扉を開けてトボトボとリビングまで歩いた。

「よぉ、遅かったな」
「えっ…」
「どした?」

司は手にはミネラルウォーターを持って立ってる。
服はもうスーツじゃない。
あれ、今日は会食とか言ってなかったけ?
あたしは緊張してた糸が切れたのか…
持ってたカバンを床に落として、司にそっと抱きついた。

「どしたんだ?」
「ん、なんでもない」

普通なら言葉を重ねてくるのに今日は違う。
それに甘えた格好のあたし。
彼の使ってる香水があたしの気を落ち着かせてくれる。

「ごめんね」
「ああ」
「ごはんは?食べた…ってことはないよね?すぐ作るよ」
「いいから、とりあえず座れ」

司に促され、カウチに座る。
司はあたしの前に甘いラテを置いて自分もあたしの隣に腰かけた。

「どした?」
「ちょっとね…」
「言えよ、聞いてやるから」
「ん…絶対に聞いたからって何かしないでよね?」
「内容にもよる」

イレギュラーな対応をした結果、間違いが生じたこと。
それを報告した時になんで課長にも連絡をしたんだと言われたこと。
間違えたのはあたしだから責任はあたしだって言われたこと。
報告書は全部あたしが作ること。

「なぁ…確かに間違ったんはお前だけど、確認したのは上だろ?」
「うん」
「上がOKの承認出した時点で責任はそいつらなんだよ」
「だけど…」
「普通ならな。けどそいつらはどうせ責任は俺らが取るから無理でもやってくれって言ったんじゃねぇの?」
「うん」
「そういうヤツってよ、お前もよく分かってると思うけど口先だけなんだよ。大抵な」
「うん」
「上のご機嫌取るためにお前にヤなこと全部押し付けてんだ」
「うん…」

的を得てるな。
確かにそう思う。
守ってなんてくれなかったもん。
間違ったあたしになにもかも全部押し付けて、言ってきた。
対応したのは牧野さんだからさ…って。

「どうせ粗方、次からは別のやつに仕事させるって言いやがったろ?」
「うん、なんでわかんの?」
「その単細胞な奴らの考えそうなことだ」
「………」
「お前みたいに根っこから仕事してるやつと違って別のやつにやらせたら間違いは起こらないと思ってるんだろ」
「うん、そうなの…」
「けどよ…そいつが調和の取れないやつで、勝手にしてたら?」
「また間違いが起こる?」
「そう。しかも間違ってても報告せずに勝手に修正して何もなかったかのように振る舞いやがる」
「あ…」
「言うなら、今回失敗したから仕事を取り上げるとは思うなとか言われただろ」
「うん、あんたってエスパー?」
「バカが言いそうなことだ。自分のことしか考えてねぇ奴の典型的な例」

仕事を取られるのは失敗したから仕方ない。
けど。
その言い方に腹がたった。
そう。
まさに司が言った言い方と同じことを言われた。
で、代わりにする人は上辺だけしか見てない仕事の仕方しかしないから、作業は早い。
でも深く追求すると必ず「私は担当じゃないからわからない」って面倒なことを全部言ってくる。
そして手柄は自分。
気が強くて…
勝手に振る舞う人。
他部署からは嫌われてるけど課長には気に入られてる。

「隠さなかったお前は当たり前のことをしたんだから気にするな」
「うん…」
「いち部署のことまで俺は把握は出来てねぇ。けどな…」
「けど?」
「間違ったのはお前だとしても、そこまで追い詰めるな」
「うん…」
「次に同じことをしなきゃいい。対策は考えてるんだろ?」
「うん」
「ならいいんじゃね?」
「それから報告書と始末書は書くかな」
「多分、お前が書いた書類をあたかも自分が書いたかのように言うぞ、そいつら」
「いいよ、それでも」
「いいのかよ?」
「うん。司に言ったらスッキリした。もし次、あたしの手から離れても聞いてきたりしたら断る」
「そうしろ。ぐちゃぐちゃ言うなら俺に言え」
「ありがとう」

本当は言いたくはなかったけど。
司に言ったらスッキリした。
彼はあたしが間違ったことはちゃんと間違いって言ってくれる。
話を聞いて、彼女だからってだけで肩を持ったりしない。
平等に何が正しいのかをちゃんと判断してくれる。
さすが、ビジネスセンスが高く瞬時の判断力が優ってると言われてるのに頷ける。
そしてそんな男があたしの彼氏だってことも。

「慰めるだけだったらお前は納得しねぇだろ?」
「うん」
「先を読めねぇヤツはそこまでなんだ。だから気にする必要なんてねぇ」
「うん」
「スッキリしたんなら、メシ食いに行くか?」
「う〜ん、どうしようかなぁ」
「お前が即決じゃねぇの、珍しくねぇ?」
「一応あたしも弱ってることあんのよ」
「俺はどっちでもいいけど?行くんなら、電話するぞ」
「あ…、ならお邸にしよ?シェフのお腹に優しいお任せが食べたい」
「おう。腹に優しいもん食うならデザートはいらねぇよな?(笑)」
「ダメダメ、いるから!それは別腹だから!シェフのデザート美味しいんだもん」
「そこ違くね?」
「違わないもん。シェフのデザートは絶品なんだから」
「そんな興奮していうことじゃねぇだろ?なら用意しろよ」
「うん」

あたしは床に置いたカバンを持ってクローゼットに入る。
あたしが買ったんじゃない服が所狭しと並んでる。
その隣には司の服。
あたしも彼に合わせた服を選び出そうとした時、司が入ってくる。

「ちょっと!」
「俺も上着取んだよ」
「もう取ったんな出てって、着替えるから」
「いいじゃねーか、減るもんじゃねーんだし」
「減るから」
「減らねーよ。胸は増えることはあっても減らねーから」

司は笑いながらあたしの隣にピタっとくっ付いて嬉しそうに服を選ぶ。
司がいてくれて良かった。
だからあたしもバカップルのようにくっついて言う。

「食べても苦しくない服にして」
「気にすんな、すぐに脱ぐから」

この瞬間がたまらなく好きだなって思った。









==========
えっと…
先週末に降りかかりました。
口先だけで「責任は取る」って言われたけど、フタをあけたら全部悪いのは私。
泣きたくなりました。
踏ん切りつけちゃうと人間開き直ってしまうもんなんですね。
ちゃかちゃか書類作っちゃった。
私が言うことに突っ込めないのかわかりませんが、
相手には痛いとこ突かれたようで可愛くないなぁと言われましたよ。
そんな出来事をつかつくで。
つくしには司。私はもう食に走りました。
きっとこちらにきてくださってる方の優しい気持ちに寄りかかりたかったんだと思います。
いつもありがとうございます。
またドクターに戻りますね。
miru
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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2018/12/17(月) 08:18:23 | | [編集]
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2018/12/17(月) 10:57:25 | | [編集]
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2018/12/17(月) 18:08:01 | | [編集]
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