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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
高級チョコより板チョコな俺の女
「牧野さんっ、これ見た?」

朝いちばんの挨拶すらなく、緒方さんが鼻息荒くあたしに問いかけた。
手には今日発売の週刊誌。
と言っても、隔週で発行される雑誌。
今週はバレンタイン特集第2弾。
前回はチョコ特集の第1弾。
今週は…
チョコがメインなのか、はたまたウチの副社長がメインなのか文化人な次期家元がメインなのか謎だ。

「チョコ特集なのにすごくない?」
「何が?」
「だって…明らかにちょこよりウチの副社長と西門総二郎のがページ数のが多いよ?」
「ふーん」
「牧野さん、テンション低っ」
「そう?」
「そうだよ!ちゃんと牧野さんの分も買ってきたからあとで見なさいよ?」
「えーっ、いらないよ」
「なんで?このかっこよさがわからないかなぁ」

あのね…
緒方さん。
あなたには秘密にしてるけど。
ウチに帰ったら、縦にも横にも動かないこの道明寺司がね、いるわけよ。
しかも普通の常識は通用しないのよ。
どんだけあたしが苦労してるか知ってる?

「じゃ、いっしょに見ようよ」
「いいけど…」

そういうなり…彼女はあたしの腕を取ってとっとと行くよって具合にあたしの席へ歩いていく。
そして座るや否や…周りも同じ雑誌を広げてる光景に出くわした。

「見てみて…この副社長カッコいい!」

スーツ姿。
私服姿。
あとは某メーカーの上下服姿。(ユニ○ロ)
オフショット満載な訳ね。

気になったのは…
司の左薬指。
マリッジリングがはまってる。
オフショットには右手にも左手にも彼が学生の頃にハマっていたらしいメーカーのリングやブレスレットが。
でもどのショットにもマリッジリングがおさまっていた。
そのリングは本当にシンプルなもので…
何を合わせてもしっくりきてる。
もちろん、西門さんも同じ。

「ねぇ、副社長って…高級志向だとばっかり思ってたけど違うんだね」
「ん?」

高級志向のかたまりだけど?
どういうこと?

「ほら。普通にスーパーで売ってる安い板チョコ食べるって」
「ぶっ!」
「牧野さんそこ笑うとこじゃないからっ」

いやいや…
これ…あたしが数日前に買ってきたチョコの話じゃない。
安かったから数枚買っちゃったんだよね。
しかも買ったらもれなくクリアファイルが先着で貰えるってやつで…
お得でしょ?

「副社長も西門総二郎も…彼女いないって書いてあるけど絶対に違うよね」
「そうなの?」
「きっとね。この指輪だって彼女とペアな気がするもん」
「聞いてみたら?」
「牧野さん?そんなの恐れ多くて聞けるわけないでしょ?牧野さんじゃあるまいし」
「へっ?あたし?」
「だって…牧野さんだけよ?普通に副社長と話せるの」

そりゃ…
あの冷酷な冷たい視線で見られたら竦むよね?
あたしでもたまにびくってする時あるもん。
でもこの西門さんとの組み合わせって珍しいなぁ。

「美味いな、このコーヒー」

後ろからすっと長く見知った腕とキレイな手であたしのコーヒーが入ったマグがすっと持ち上がった。
緒方さんは固まってる。
そして雑誌を見ていたここにいる女性たちも。
話に集中していて気付かなかった。
この司のフレグランスで大抵は気付くんだけどなぁ。

「あたしのコーヒー」
「ケチケチすんな。おっこれ、この前のめんどくせぇ取材のか」
「めんどくさい?」
「ああ。なんか着せ替え人形よろしく色々撮られた」
「でもご自分の私服なんでしょう?」
「当たり前だろ?けど、このページのだけは違ぇぞ。俺も総二郎もすっげー安くてビビッた」

ええ、そうでしょうとも。
あんたの買う服のゼロが2つも3つも少ないものだと思うわよ。
でもムカつくのが何着ても似合っちゃうってことよ。
もしかして専属モデルで契約したのかしら。

「あっ緒方さん。さっきの聞いてみたら?」
「まっ牧野さん…」
「なんだ?」
「いえ…」
「言え牧野。俺に隠し事すんな…」

睨むなっちゅーの。
というか、今週いっぱいNYじゃなかったの?あんた。
また西田さんに無理言ったわね。
楓さんに後で聞いちゃおう。

「あの…副社長は彼女いらっしゃるんですか?」
「今はいねぇな」
「西門さんもですか?」
「総二郎?あいつも今はいねぇな。なんで?」
「ほら…珍しく指輪していらっしゃるから…そうなのかなぁって」
「ふーん。女ってそういうの気になんだな」
「まぁ…多少は?」
「ふーん。それより牧野ちょっと上来い」
「えっ?」
「お前ご指名なんだわ」

司はそれだけ言って、あたしをさっさとこの場所から連れ出した。
緒方さんはちらりと見たけど呆けてた。
またあたし、野獣の巣窟に連れて行かれる。
部長…止めてはくれないんですね。
役員用EVに乗って…こいつの執務室に入る。

「何?」
「おまえな、俺に言うことねぇの?」
「何もないけど…」
「はぁ、ったく」

髪を搔き上げる仕草が様になってる。
いつも見てる仕草なのに、何だろう。
スーツ着てるからかなぁ。

「俺がマリッジしてるの気になんねーの?」
「ああ、あれ?いや、珍しいなぁとは思ったけど?」
「おまえがこの前ベッドん中でなんで付けねぇんだって言ったからだろーが
「言ったっけ?そんなこと…」
「言った。チョコだって…お前がこの俺にクリアファイルが欲しかったから買った。だから食えって言ったんだろうが
「あは?でも美味しかったでしょ?」
「まぁ…不味くはなかったけどよ超甘ぇ」
「ならいいじゃん」

お前だから食ったんだろうって額には青筋。
あたしは…
執務室のドアに身体をピタッとくっつけて。
向かいに立つ司のネクタイを整えた。
でも今日はしてないのよね?マリッジリング。

「けどなんで彼女いないって言ったの?」
「はぁ…お前がそれ言うの?いねぇだろ実際」
「ん?」
「俺、お前のダンナ。彼女いたらヤベェだろ」
「あっそっか…。あんたはわかるけど、西門さんは?」
「総二郎?あいつも松岡と婚約してっだろ。だから彼女じゃない」
「そうなんだ…」
「そうなんだよ」
「じゃなんで今日ここにいるの?週末までNYだったじゃない」

顔を横に背けるってことは何かあるな。
隠し事はなしって言ったよね?

「日本じゃバレンタインだろ?俺がお前からチョコ貰わなきゃなんねー日だろ?」
「はぁ⁈」
「だから速攻で仕事片付けて戻った」
「それ…お義母さま知ってんの?」
「さぁ?やる事やってきたんだし言われる筋合いはねぇ」
「意味わかんない」
「でもババァと親父と姉ちゃんからお前にってなんか預かってきたぞ」
「それを早く言いなさいよ!お礼言うの遅くなっちゃうでしょう」
「いいんじゃねぇの?ババァなんだし」
「ダメ!」

執務室の角に置かれたプレゼント。
あたしがこの前言った最近NYで流行ってるお菓子とかがあった。
あとはお洋服とか。
後でお礼言わなきゃ。

「副社長宛のチョコは今年もいっぱい?」
「ああ…多分な」
「後でどんなの貰ったか見たいからちゃんと持って帰ってきてね?」
「食いたいの間違いじゃねーの?」
「違います!それこそ全部食べたら太っちゃう」
「そこは心配すんな。俺が夜に運動付き合ってやるから」
「本当?先に疲れても文句言わない?」
「言わねぇよ。ちゃんと俺がお前のことしっかり把握して管理してっから」
「ん?なんか話噛み合ってる?」
「合ってるぞ。当たり前だろ?」

あたしの運動って…お邸にあるジムのことなんだけど?
あたしに向けるこの極上の微笑み。
仕事で使えないのかしら?
って今更だけど。
ならあたしも言いたいこと言わなきゃね。

「あとで類があたし宛にチョコ持ってきてくれるらしいからちゃんと持って帰ってきてね」








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ふっと思いついた今年のVD話。
VDなのか謎ですが。
続きというか、夜のひとコマ…
書きたいなぁと思ったりもしているのですが、といってもがっつりRではないですけども。
ご想像にお任せしちゃったほうがいいのかな。。
クリアファイルネタは実話です。
あたしはミルチ買って残業メンバーに引き取って貰いました。
だってクリアファイルだけが欲しかったんだもん。
miru
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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2019/02/14(木) 10:28:35 | | [編集]
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2019/02/16(土) 07:02:10 | | [編集]
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