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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
First Love, ever Love_11
「私が師事いたします」

突拍子もない家元夫人からの提案。
それには先生も俺もびっくりした。
まさか家元夫人自ら言うとは。

「松岡さん、私で宜しいかしら?」
「はいえっと…私は嬉しいのですがお月謝は」

そりゃそうだろ。
西門流の元家元夫人の稽古だ。
費用も普通なら優紀のバイト代が全部飛んじまう。
俺が代わりに払うか?
牧野のように笑いながら出世払いと持ちかけるか…

「費用はそうね…お稽古の後に私とお食事に出掛けるってことでどうかしら?」
「ええっ⁇」
「私もたまには家元夫人の鎧を脱ぎたいわ。それに世間の流行も知りたいし」
「たまには私も呼んでいただきたいわ」
「あらいいですね」
「えっと…」
「あの家元夫人、先生も。彼女が驚いていますよ」

そりゃそうだろ。
月謝は家元夫人との食事って…
普通じゃねぇだろ。

「松岡さん、宜しい?」
「あっはい。宜しくお願いします」

優紀は本当に綺麗な所作で頭を下げた。
牧野よりキレイだと思う。
彼氏の欲目抜きにして…。

「それはそうとあなた、さっき松岡さんのお宅にご訪問したって話していたわよね?」
「ええ、そう言いましたが?」
「何も持たずに行ったの?西門の人間が?」
「急だったんですよ」
「あなたそれでも次期家元なんですか?」
「一応?継承放棄していないのでまだ次期家元と思っているのですけど?」
「総二郎さんっ!あなたまさかその格好で行ったの?」
「はい」

なんだ、この流れは。
俺が悪もんじゃねーかよ。
優紀に飛び火しなきゃ別にいいんだけど。
あきらの言うように身内はめんどくせぇ。
つーか、家元夫人ってこんなんだったか?

「家元夫人、落ち着いたらどうです?彼女に笑われてしまいますよ?」
「総二郎さん!」
「あの…」
「優紀どうした?」
「どうしてお母さんなのに家元夫人って言うの?今日のこの場ってお仕事?」
「へっ⁉︎」
「だって…普通おウチの中でお家元とか家元夫人って言うの?」
「いやそれは…ずっとそうだったし?いまさら?」
「なら変えてくださいね。でなきゃ私も次期家元って呼びます」
「優紀?」
「変えてくれますよね?」

ピンっと背筋を伸ばして座る優紀。
牧野も頑固だけど、優紀も頑固だよな。
類は友を呼ぶって本当だよな。
そしてそれに敷かれてる自分。
司のこと笑えなくなるぜ…。

「ふふふ…総二郎くんの負けね」
「先生?」
「ね?私の行った通りでしょ。総二郎くんが変わったのは松岡さんの影響が大きいって」
「本当でしたのね…」

これ以上笑い者にはなりたくない。
すっと俺は立ち上がった。
そして優紀の手を引っ張って立ち上がらせた。

「行くぞ優紀」
「え、ちょっと…」
「もう話は終わっただろ」
「総二郎、今日のお稽古で使ったお菓子手土産にお渡しなさいな」
「あの…」
「ああ、それから総二郎」
「なんだよ?」

話し方も…仮面を被った話方をするのはやめた。
TPOは必要だけど。
今はもういいだろ。
現にお袋だってさん付けしてないんだし。

「裏門からの出入りじゃなく西門の正門から出入りなさい」
「は?いいのかよ?」
「いいも悪いもありません」

稽古以外で正門から入る意味。
それは、西門のプライベート空間に立ち入れるということ。
そしてそれを許されたということ。

俺は優紀を連れてこの重苦しいそれでいて軽い空気に変わった茶室を出た。
戸を閉めた途端、中から2人の笑い声が聞こえたのはもちろんスルーした。








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はい。
勝者優紀ちゃん
尻に敷かれる総二郎。
決定。
もっと厳格な家元夫人書こうかなぁと思ったんですけどやめちゃいました。
miru
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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