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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
牧野つくしの評価
先週から始まった個人面談。
これって実は昇給面談だったりする。
あたしも例外なく上司からの査定で4月から昇給対象に入ってる。
面談するのは営業本部の課長。
それは表向きなもの。
実際の本面談は楓さんと会長だ。
来週司がNYに行く(司曰く拉致)代わりに2人が帰国してあたしの面談があるらしい。
こっちのがハラハラしちゃう。

「牧野さん、次どうぞって」

あたしの前に面談していた同僚が面談を終えてあたしを呼んだ。
面談する上司は別の支店の営業課長。
本社の営業本部の課長がインフルエンザにかかってしまい急遽代理の課長が対応される。

「牧野さん、ちゃっちゃと面談終えよう」
「はい、よろしくお願いします」

あたしはすでに目標設定のデータを送っていて、それを元に面談が進む。
本来の営業での目標は何も言われなくてむしろ今まで通り頑張ればいいらしい。
個人の目標について、この課長は突っ込んできた。

「牧野さん、この語学力の努力って何するの?」
「へっ?」

もっと違う項目について言われると思っていたから拍子抜け。
だから書いただけで先のことを考えてなかったんだもん。

「英検1級取るとか、TOEIC900点レベルまで上げるとか詳しく書いて欲しいんだよね?」
「はい…」
「で、どうするの?実務で使うでしょ?英語」
「はい…そうですね」
「目標がないとさ、判断できないじゃない?こっちはさ」
「あの…」

あたしが口を開こうとした矢先、会議室の扉が開いた。
そして副社長である道明寺司が入ってくる。
課長は司を見た途端立ち上がり、司はあたしの真向かいに座った。
西田さんは立ったままだ。

「西田、座れ」
「では失礼いたします」

西田さんは司から少し離れた席に腰を下ろしPCを開けて何やら操作。
司はじっとあたしを見てる。
課長はしどろもどろに司に話し掛ける。

「こちらが牧野さんの目標内容です」
「ふーん。牧野、この語学力の現状維持って何だ?説明しろ」
「あの、それは…」
「私から説明を。今、牧野さんにも話していたんですが詳しい目標を記載しろと言っていたところだったんです」
「俺は牧野に聞いてる」
「今の語学力の現状を下げないようにしようと書きました。アバウトすぎた書き方で反省しています」

そんな仮にも年上に睨むんじゃないわよ。
司は課長に視線を合わせることなくあたしに問いかける。
つーか、この面談おかしくない?
あんたが面談って。
そもそも、あんたが面談する相手って役員とか重役クラスでしょうが。
それを下っ端のペーぺーのあたしの面談に割って入るとかありえないっちゅーの。

「牧野さんには英検1級取るとかTOEIC900点レベルまで上げるように指導していたところです」
「そうか」
「はい。本社の営業本部にいるのであればこれくらい出来ないと評価のしようがありませんし」
「あの…」
「何だ?」
「あたしの語学力が下がっていると評価されたのであれば、挽回するように努力します」

ニヤッ。
不敵な笑み。
西田さんは知らぬ顔。
何を言われるんだろう。
そりゃね、司とケンカした次の日にモヤモヤしながらこの面談目標書いたわよ?
適当じゃないけど、思ってもみなかったところを突っ込まれちゃったんだから仕方ないじゃない。

「西田、俺が管轄してるプロジェクトに牧野入ってるよな?」
「……はい」

西田さん、それって今決まったことですよね?
入社1年目のあたしが起用されるっておかしいですよね?
一瞬の間があったように見えましたよ。

「副社長!牧野さんでなくとも語学ができる部下は他にいます」
「…」
「私の部下であれば、牧野さん以上に語学は堪能ですから期待に応えられると思います。まだ牧野さんは入社1年目ですから」
「それで?」
「私の部下をそのプロジェクトに是非」
「なら、何故ソイツは本社管轄じゃねーんだ?」
「いやそれは…」

司が言うのはもっともだ。
実力主義なこの道明寺HDは、出来る人間は自ずと本社勤務だ。
支社にいるからといって実力がないわけじゃない。
本社に勤務する人の方が優れてるだけ。

「牧野、おまえの語学力が下がってるかどうか俺が判断してやるよ」
「いやでも…」
「何だ?俺じゃ不満か?」
「いえ決してそのようなことは…」
「なら問題ねぇじゃねーか。来週NYに出張だからそれに同伴しろ」
「ええっ⁈」
「向こうじゃ英語が母国語だ。話せなきゃ仕事になんねぇし?話せても通じなきゃ意味ねぇよな」
「はい」
「俺のプロジェクトなら自ずと語学力が試せるだろ。そして円滑に仕事を回さなきゃお払い箱だ。言ってる意味わかるよな?」
「はい」
「なら決まりだ。西田、手配しておけ」
「承知致しました」

司の公私混同は今に始まったことじゃない。
でもどうするんだろう…あたしの本面談。
楓さん…お義母さまにお義父さま、怒るだろうな。
後で相談メールしなきゃ。
その後に司かなぁ。
あたしをプロジェクトメンバー起用なんてする司が悪いんだから、お義母さまに先に報告するの。

「あとは?何か言っておきたいことはあるか?牧野」

ありありだっちゅーの。
そんなね、さも俺があたしの窮地を救ったとか思ってんじゃないわよ?

「あの…あたしはこの1年間で数回ですが副社長のプロジェクトに参加しました。その評価はどうだったんでしょうか」
「俺は俺が思っていた以上に社に貢献してくれたから評価はしてるぞ」
「そうですか…良かったです」
「私からも失礼します。牧野さん、本日こちらにいらっしゃらない課長からも同じ評価を得ております。ですので卑下することなく、プロジェクトを進めていってください」
「あの…であれば来週からの引き継ぎは?」
「それは部長に私から指示しておきますのでご安心ください。牧野さんは副社長から指示を仰いでください」
「わかりました」
「課長、業務連絡がありますので私とこちらへ」

西田さんは面談した課長を連れて会議室を出た。
この部屋にはあたしと司の2人。

「ねぇ…本当に評価してくれてるの?あたしのこと」
「当たり前だろーが。身内のひいき目抜きにしてもおまえの評価は高いぞ」
「良かった。ちょっと安心したよ。それよりどういうこと?来週からNYって」
「あれな、タイミング良かっただろ?俺1人NYだとおまえ寂しいだろ?仕事なら行くしかねーもんな」
「やられた…」
「何がだよ?おまえの語学力なんざ下がってる訳ねぇだろ?どうせなら夜のベッドでの評価もしてやろうか?」

司はあたしが呆けてる間にあたしの頬に手を当てて、唇を奪った。
ここがマジックミラーになってるのをいいことに…
彼の公私混同はまだ続くんだ。









==========
英検とTOEICのくだりは実話です。
日々の業務に追われていて面談で使用する目標設定適当に書いたんですよね。
ツッコミ予想してた項目は完全スルーで何も言われなくて、この英語のことだけ言われてしまいまして。
面談で心中ツッコミました。
900点あるならそもそもこの会社にいねーよって(苦笑)
で、つかつくでお話し作っちゃいました。
とりあえず現状維持で納得してもらいましたけど…やっぱり適当提出はダメですね。
反省です。
miru
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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2019/02/18(月) 07:16:01 | | [編集]
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2019/02/19(火) 13:28:47 | | [編集]
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