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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
ひなまつりは君と
「翼、美味しい?」

あたしは翼を連れてペントハウス近くにオープンしてるカフェでランチ。
というか、デザートタイム。
翼は親の目から見ても同年代の子どもと違って本当に整った顔。
目の大きさだけあたし似で…
それ以外は全部道明寺の血が勝った。
顔も身体つきも全部。
牧野のあたしのパパもママもそれは喜んでる。
ムカつくっちゅーの。
ただ違うのはあたしをいつも大事にしてくれるってこと。

「ママも食べる?」
「ううん、翼が食べて」

ほら。
優しいのなんのって。
きっとアイツなら、いらねー。甘いもんは興味ねぇっていうもの。

「ねぇママ」
「なぁに?翼」
「パパはお仕事?」
「うん。そう…かな」
「ふぅーん」

ケンカしたなんて翼には言えないもん。
周りを見渡せば家族連れなのはあたしたちだけ。
そりゃそうだよね。
こんなおしゃれなカフェならカップルばっかりだよ。
隣も向こうも。
楽しそうだなぁ。
あたしって…こんなデートしたことあったっけ?
もうジェットコースター並みの恋愛だったから思い出せないわよ。

朝のワイドショーで映ってたのよね。
『道明寺司、結婚秒読みか⁈』って。
そりゃね、あたしたちの結婚って公表してないわよ?
知ってる人は知ってるのよ。
それ見てさ…
というか、あいつの顔見てイラッときちゃったんだよね。
あたしにはこれはダメあれはダメっていうくせに自分ばっかり。

「ママ、あのおねぇちゃんが食べてるやつ美味しそう」

翼が指差したもの。
本当なら叱っちゃうんだけど…
あまりにもキラキラした目で言うから見ちゃったの。
それから置いてあったメニューを見た。

「これのこと?」
「うん!」

翼が指差したものは今日までの限定メニュー。
おひなさまのケーキセット。
桜や桃をふんだんに使ったケーキセット。
いちごのショートケーキに小ぶりのプリンにアイスクリーム。
すっごく可愛くて…インスタ映えするもの。

「食べたいの?」
「うん!」
「でもね、今食べてるのもあるんだよ?」
「食べたい!ダメ?」
「うっ…」

そんな目で見て…。
ダメって言えないじゃない。
すると知ってる香りが隣を通る。
そして翼が一瞬椅子から離れたと思ったら見知った顔が目の前に来た。

「何しに来たの?」
「おまえとデートしに」
「残念でした。あたしはすでにデート中よ」
「誰だよソイツ」
「あんたも知ってる人よ。ねー翼」
「翼なら数に入んねぇだろ」

翼は司が椅子に座ったもんだから無駄に長い足を組んだ膝の上。
子どもの定位置。
4人がけのテーブルはすでにいっぱいだから仕方ない。
頬を染めたアルバイトであろう若い女の子がオーダーを取りに来る。
そして司がひとこと。

「コーヒー」
「あっパパ、これもね」
「誰が食うんだよ、これ」
「ママ!だっておひなさまってママでしょ?」
「あたし?」

鳩に豆鉄砲喰らったみたいに呆けちゃった。
だって食べたいのは翼でしょう。
司の前にあるこのパフェだって翼のじゃない。

「パパも食べる?」
「いらねぇ」
「なんで?美味しそうだよ?」
「そう思うなら翼が食え」
「ラジャ。ねぇパパ。おひなさまの日ってパパ何するの?」
「うん?何すっかなぁ…」
「ぼくはねタマちゃんと寝る約束したんだぁ」
「タマと?」
「うん。おひなまつりのあられ食べて…いっしょに寝るの」
「そっか」
「だから今日はパパはママと寝てね?ママひとりだと寂しいでしょ?」
「そうだな、翼の言う通りだな。OK」

いやいや、おかしくない?その会話。
あたしお雛様じゃないし。
ひとりで寝るのは寂しくないし。
むしろウエルカムだし。
つーか、バリバリのネイティブな発音で言うな。

「ママもパパといっしょだから嬉しいでしょ?」
「うーん、どうかなぁ」
「おまえなぁ…俺からの多大なる愛情を軽く流すんじゃねぇよ」
「というか、なんでいるの?」
「今更かよ?起きたらおまえら居なかった」

司はここ最近、出張と午前さまの帰宅が続いてた。
あたしたちとはすれ違いの生活。
ほぼほぼ母子家庭⁈って言われるくらい。
だからと言って翼は何も言わない。
テレビに映るパパを見せたくなくて出かけたんだもん。

「いいの?仕事。忙しいんじゃないの?」
「俺にだって休暇はあんだよ。働いてるもんの特権」
「まぁそうだけどさ」
「つーか素直に寂しかったって言えよ。強情っぱりだな」
「そんなんじゃないっつーの」
「そうなんか?まっ翼の手前、そう言うことにしておいてやるよ」

すんごいムカつく。
でも久々に見た司のパパ姿と私服姿。
真正面から顔を見られるのがなんか癪で、あたしはオーダーされた翼のケーキセットに乗っていた真っ赤ないちごを頬張った。










==========
ひな祭り全く関係ない話だなぁ。
月末で忙しいのに加え、軽いギックリ腰になりウチに篭ってました。
季節の変わり目にはいつもやってくるものなので上手く付き合ってたんですが、今回はちょっと油断してた。
体重増加も加わったんだろうなぁ。
季節限定のセットとかってこの時期たくさんあって女子なら悩みますよね。
そんなお話です。
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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2019/03/03(日) 21:56:42 | | [編集]
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