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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
マイガール_3
指定された公園は自宅から程近い場所にあった。
普段立ち寄ることがないそこは、名前だけ知ってる場所。
車で行こうかとも思ったが、止めて歩いていくことにした。
実際のとこ、父親だと言われても実感は全く湧かない。
それは優紀から直接聞いたわけじゃないから・・・
だけど・・・
禅の名前を聞いて、どうであれ電話を掛けてきた山田ってヤツには渡したくないと思ったのが正直な気持ちだった。
今、禅といっしょに歩いている道は車も少なからず通る道。
安全にと手を繋いで、歩調を合わせて歩く。

「なぁ・・・」
「なぁに?」
「なんで、ウチがわかったんだ?」
「えっとね・・・テレビで見たの。ママがね、ここにパパがいるって」

そう言えば・・・
2週間前だったか?
取材が入って、西門流の茶室のひとつを公開したんだった。
確か、俺が舵を取って色々と応えていたのは記憶に新しい。
それを見たからか・・・

「それで今日、おウチの前を通ったから」
「だから俺がいると思ったんだ・・・?!」
「うん・・・」
「そっか」

テレビで1度見ただけの西門邸を覚えてるなんて驚いた。
きっと・・・コイツにしたら、逢いたい気持ちが勝ってたんだろうな。
ほんの少ししか接してないのに・・・
こんなことを聞くと無性にかわいく見えるから不思議だった。
そうこうして歩いている間に、目的の公園に着いた。
山田とかいうヤツはベンチに座って俺らを待っていたようだった。

「山田さんでいらっしゃいますか?」
「はい」
「西門です」

声を掛けるとヤツはベンチから立ち上がった。
俺より10センチは低い170センチ少し超えたくらいの身長。
体型は標準体型。俺と比べたら太い部類に入るか・・・
そして隣には子供。
シングルファーザーなんだろうと見て取れた。
スーツの胸ポケットから名刺を取り出して、山田に渡す。

「茶道西門流・・・・」
「はい。ですので身元はしっかりしております」
「でも松岡さんは僕に禅くんを預けました。彼女の気持ちを尊重するなら僕が・・・」
「いえ、尊重するならこの子の気持ちです」

山田ってヤツは、どうにかして俺から禅を引き離すつもりなのがバレバレだった。
きっと優紀と接点を持ちたかったんだろうと思う。
俺はそんなことよりもコイツの次のひと言で温厚な俺の神経を逆撫でしやがった。

「禅くんのですか?けど、こんな小さい子供の言うことなんか・・・」
「わっかんねー野郎だな。小さかろうが大きかろうが感情や気持ちは俺ら大人と同じだっつてんだよ」
「ぼく・・・おじちゃんとじゃなくパパといっしょにいる」
「っ・・・・・!!」

禅は言いたいことを言って、俺の脚に手を回した。
梃子でも離れねーぞっていう意思表示だ。
気持ちを抑えて話してたけど・・・だめだ、キレた。
テメーも親なら俺以上にわかんじゃねーのかよ?
数十分前に衝撃食らった俺でもそこんとこはわかる。
ひと睨みすると、コイツは1歩下りやがった。

「僕を信頼して預けてくれた松岡さんに何て言えば・・・」
「優紀には俺から言うのでご心配なく」
「優・・紀ですか」
「ええ。でわ失礼します」

ここに居るのはもう時間の無駄。
トドメは禅のひと言だった。
一応、礼を重んじて頭を下げ。
禅とまた来た道と同じ道を通り、西門の邸に戻る。
そして携帯のメモリをスクロールさせ、通話ボタンを押す。

「司」
「総二郎か?」
「忙しいのに悪ぃな」
「構わねーぜ、どした?」
「あのさ、松岡優紀の居場所探してくんねーかな」
「いいけどよ。居場所だけでいいんか?」
「ああ。あとは直接聞くからよ」
「わかった。10分後におまえのPCアドレスに詳細送るわ」
「サンキュー」

優紀の名前を出したからか。
禅がまた下を向いて、立ち止まった。

「どうした?」
「ママ・・・怒るかな?」
「怒られるようなことしたのか?」
「・・・・・・ううん。でもね、パパのおウチに・・」
「禅はウチに来て、俺に逢いたかったんだろう?」
「うん・・・」
「なら、そのことをママに言ってやるから安心しろ」

下を向いていた顔をようやく上げて俺を見た。
頭を撫でると嬉しそうに笑う。
このまま手を繋いで歩いても良かったんだろうけれど、何故か抱いてやりたくなった。
禅を抱き上げて右腕に座らせるように抱いて、邸までの残りの道を歩いた。
右腕に乗る禅の体重の重みが幸せに繋がる、そんな重みだった。






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総ちゃんの体型と比べたらいけません(笑)
バッチリきめたスーツ姿を思い浮かべて
いただけたらと思います。
miru
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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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