FC2ブログ
SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
take off_5
「ラブラブですわね、あそこは」

ふっと滋さんの声がする方向へ視線を向けた。
するとちょうど道明寺さんが先輩にキスをしている最中で。
それをマジマジと見てしまっている自分とそれから…
目を逸らすことが出来ずにいる自分と…
羨ましい自分とが交互にやってきていた。
お騒がせカップルなのに何故か嫌いになることは全くない。

「ねぇ」
「はい?」
「そうアンタ。羨ましいの?」
「ええ…あんな幸せそうな先輩見てるとそりゃ羨ましいですわ」
「へぇ」
「花沢さんは違うんですか?」
「ん…」

バカラのグラス片手に今にも寝そうな雰囲気。
ふらっと立ち上がってどこか歩いて行ってしまった。
それを追いかけるのは私ではない。

「桜子〜、アンタも飲む?」

道明寺さんがいらっしゃるのにいいんですか?と言いたくなるこのシチュエーション。
だけどそれを断ることはやっぱりダメですわよね。

「はい、いただきます」
「オッケー!」
「おい、俺のは?」
「ちゃんとあるって」
「まっ、なけりゃ…おまえの飲めばいいんだしな」
「えーっあたしの取るの?甘くするよ?」
「邪道だろ。ブラックで我慢しろ」
「えーっ。コーヒーも抹茶もミルクいるよぉ」
「牧野!師匠に対して失礼なこと言うな(怒)」

西門さんの怒り声もなんのその。
素知らぬ顔でキャビネットに入っていたマグにコーヒーを注いだ先輩。
先輩…
ご存知ですか?
そのマグ…エルメスですよ、しかもオーダーですよ?
お願いですからカチャンなんて音鳴らさないでくださいね。

「どうぞ、桜子」
「ありがとうございます」

結局マグ2つにコーヒーを注ぐ先輩。
香りを嗅いでからひとくち口に含んだ。
もうひとくちと口を付けようとした矢先、横から伸びてくる手。

「ん、美味しい。けどミルク入れて」
「花沢さん?」
「何?」
「類、ミルク1個でいいの?」
「ん…いいよね?」

私ですか?
本当は入れたくはないですけど…この視線には勝てません。
道明寺さんは全く気にせずに先輩のコーヒーを啜ってる。

「あーっあたしのコーヒー!」
「ひとくちしか飲んでねぇよ。ほら」
「もう!ミルク入れちゃう」
「甘くすんなって」
「香りだけでしょ〜、味は苦いもん」

カウンターチェアに腰を下ろしてる道明寺さんの脚の合間に先輩が立ってるその構図がとても絵になって見惚れる。
道明寺さんの顔が終始穏やかなのは先輩がいるから。
冷酷な氷の貴公子なんかじゃない。
それを知ってるのはここにいるのメンバーだけだ。
だからちょっとだけからってみたくなった。
この2人を。

「先輩も入れるんでしょ?」
「うん」
「入れんなって」
「桜子、早く早く!貸して」

ミルクを渡すとそれをすかさずマグに注ぐ先輩。
先輩の腰に手を回してる時点で口では文句言ってても何かをしようとは思ってない道明寺さん。
大人の男ですね。

「ふふっ」
「入れすぎだって…残さず飲めよ?」
「もちろん。残したら勿体ないもん。でも美味しいから道明寺も飲んで?」
「道明寺って言うやつのは飲まない」
「えーっ、それワガママっていうの知ってる?」
「ワガママじゃねぇし」
「ワガママだよね?そう思うでしょ、類」
「ん…俺のは入れてくれた?」

ビー玉のその瞳で見ないでください。
私の後ろに立って、バカラのグラスと引き換えにマグを持つ花沢さん。
コーヒーがブラックからミルクを入れたブラウンに変わったのを確認して口に含んだ。

「美味しい。飲んでみな」

あら。
ブラックよりも美味しいかも。
でもここはコーヒーよりも甘いですわよね。
そろそろここから逃げる?場所を移さなければ先輩と道明寺さんのお邪魔虫にはなりたくないですもの。

「行くよ」
「えっ⁈」
「ほら、三条…アンタはこっちね」
「類!桜子取っちゃダメ!」
「アンタには司がいるでしょ。司と遊んでやりな」
「類!」

先輩はまだ道明寺さんの脚の合間。
私は花沢さんに手を引かれリビングへ。
ニューイヤー早々、酔っ払いのお世話は嫌ですよ?
先輩の視線を背中に受けつつ、花沢さんの隣に座らせビー玉の瞳でじっと見つめられた。








==========
ん…桜子ちゃん視点のつかつくだったのに。
まさかの類くん登場させちゃった。
ほんわか。
司の姿って立っても座ってもカッコいいに違いない。
男だけど「立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花」が似合うと思うあたしです。
==========
関連記事
スポンサーサイト



テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する