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SHOW CASE
花より男子の二次小説置き場です。
マイガール_13
「優紀、着替え持ってきた」
「えっと・・・ありがとう?!」
「なんで疑問系なんだよ(笑)」

今日は退院の日。
やっと血液検査も基準値をクリアしたようで担当医のお医者さまから退院の許可が下りた。
総二郎の仕事の邪魔をしたくなかったからあえて触れなかったのに。
気が利きすぎる彼には問答無用だったみたい。

「仕事は?」
「心配しなくても平気。昨日に今日の分を片付けたから」
「ならいいんだけど・・・」

ベッドの端に置かれたショップ袋。
20代後半の働くOLに人気のセレクトショップのロゴマーク。
会社で雑誌を開けるたびに、着たいなと内心思ってた。
だけど高くて着たくても買えない。
それに似合わない。
だから端から憧れるだけで、諦めてた。

「それ・・・」
「ああ、着替えだよ。さっき言ったじゃん」
「それなら、ここに・・・」
「ダメ。ヨリを戻した以上、昔のなんて着せない」
「・・・・・・・・・・」
「それ見たら、俺が優紀と離れてた間の自分を許せない。何するかわかんねーよ?」
「もう///」
「だから甘えて」
「なら着替えてる間、外に出てて。恥ずかしいから」
「それは全然気にするところじゃない」

そこは至極真面目に。
笑いながらでも、きっと私の知らないところで自分を責めてるんだと思う。
私が自分を責めたのと同じ。
だけど・・・
じっと見ていられると着替えられないんだけどな。
ちょっと困った。
さすがに・・・いくらなんでも恥ずかしい。
そう思いながら、ゆっくりとベッドから降りる。
そしてショップ袋から洋服を取り出した。

「わぁ・・・オシャレ」
「俺の見立ても落ちちゃいねーだろ?」
「似合うかな・・・私」
「大丈夫、保証する。ほら、今日だけ後ろ向いててやるから」

ゆったりとした今年トレンドのざっくりニットのワンピース。
総二郎が後ろを向いたのを確認してから、着替え始めた。
着替え終わって、後ろを向いていた総二郎の肩をポンとひとたたきした。

「着替えたよ、ありがとう」
「やっぱり思ったとおりだ。似合ってる」
「嬉しい///」
「荷物はこれだけか?」
「うん」

総二郎が私の荷物を持ち、病室を出た。
禅が生まれてから、久しく履くことのなかったヒールのある靴。
ピンヒールじゃなくて安定感のあるヒールだけど、躓きやしないか不安で自然と隣に歩く総二郎の服を掴んでた。

「そんなとこ掴まなくても(苦笑)」
「だって///」
「ほら、手。違う、こう」

言われて手を繋いだけど。
昔のように恋人つなぎじゃないからとダメ出しされた。
体が火照ったように真っ赤になった。

1Fに降りて、退院手続きをして、精算の順番を待った。
ようやく番号が表示され、これで本当に退院。
今回の入院費用も結局、総二郎が支払ってしまって私にお財布を出すことをさせなかった。
付き合ってた時からの暗黙のルール。
絶対に私には支払わせない。

「ねぇ・・・」
「何?」
「ここの費用のことだけど・・・」
「優紀が気にすることじゃない」
「だけど・・・」
「そんなに気になるなら、詫びに・・・そうだな、優紀と禅が住んでたとこ見たい」
「えっ!?」
「どんなところで暮らしてたのか俺に見せて」
「・・・・・わかった」

病院を後にして、私が住んでたマンションに向かった。
ほんの1週間ちょっと留守にしてただけなのに・・・
懐かしくなってた。
きっと気持ちが前と今じゃ違うんだろうなって自分でもわかる。

「散らかってるけど、どうぞ」
「おじゃまします」

小さいけれど、リビングに総二郎を迎える。
総二郎は振り向きざまに私をギュッと抱きしめた。

「優紀、今までごめんな」
「総・・・?」
「それから、ありがとう」
「どうしたの?」
「ん?別に・・・ちょっと言いたかっただけ」
「それを言うなら私の方がありがとうだわ」
「優紀?」
「ひとりだったら、きっともっと落ち込んでた。だけど禅を授かれたおかげでここまでこれたの」
「・・・・・・・」
「だからお礼を言うのは私の方だわ」

そう言うと、総二郎はもう一度強く私を抱きしめた。
そして耳元で囁く。

「男が惚れた女にワンピース贈るのって、脱がせやすいからだって知ってた?」






総二郎から逃げられるわけない。
ニヤリと含み笑いをしてるってことは計算通りのはず。
この安心する大きな手が再び自分を守ってくれる。
それだけで今の私には十分すぎるくらいの安心感だった。













=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
久々のマイガールです。
続き書かなきゃと思いながら間が空いてしまいました。
最後はいつもの総ちゃんです(笑)
miru
=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=




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テーマ:二次創作:小説 - ジャンル:小説・文学

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